流れ山

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セント・ヘレンズ火山の流れ山。1980年の山体崩壊でできた。撮影は2016年。
同上、撮影は1983年。

流れ山(ながれやま)とは、山体崩壊によって崩れ落ちた膨大な量の土砂が山麓に流下してできた、大小さまざまな小山のことである。

概要

火山の爆発や地震によって、火山体で大規模な山崩れが発生すると、大量の土砂が流れ下り、流れ山がつくられる。流れ山を構成する地層は、火山岩火山灰などである。流れ山のサイズは一般的に流走距離が増すほど小さい。また、流れ山の長軸は流下方向と平行または垂直に並びやすい。

日本で知られる流れ山としては、福島県磐梯山北麓や北海道の大沼湖中の小島、秋田県鳥海山北麓の象潟長崎県島原市の沖合に点在する九十九島などがある。これらは湖沼や多島海を作り出すなどしているため観光資源になっている。

参考文献

  • 火山防災用語研究会編著、下鶴大輔監修『火山に強くなる本:見る見るわかる噴火と災害』山と溪谷社、2003年、55頁頁。ISBN 4-635-20102-3。 
  • 吉田英嗣、須貝敏彦「山麓拡散型岩屑なだれによる流れ山の分布の特徴」(PDF)『地形』、日本地形学連合、2008年、11頁、ISSN 03891755。 

関連項目

外部リンク

  • フィールド火山学 流れ山の地形 - 群馬大学教育学部 早川由紀夫研究室