ティーピュス
ティーピュス(古希: Τῖφυς, Tīphys)は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してティピュスとも表記される。ハグニアースの子[1][2]、あるいはポルバースとヒュルミーネーの子で[3]、ボイオーティアのシパイ[1]、あるいはティパの出身[4]。
ティーピュスはアルゴナウタイの1人で、アルゴー船の操舵手を務めた[2][3]。ティーピュスは航海術に優れていたため、アテーナー自身がアルゴナウタイに加わることを勧めたといわれる[5]。
アルゴナウタイがマリアンデューノス人の王リュコスのもとを訪れたとき、予言者イドモーンがイノシシに襲われて死んだが、イドモーンを埋葬した日にティーピュスも急な病気で死んだといわれる。ティーピュスの死後、アルゴー船の操舵手はアンカイオスが務めることになった[6][7][3]。
脚注
- ^ a b ロドスのアポローニオス、1巻105行。
- ^ a b アポロドーロス、1巻9・16。
- ^ a b c ヒュギーヌス、14話。
- ^ パウサニアス、9巻32・4。
- ^ ロドスのアポローニオス、1巻106行-110行。
- ^ ロドスのアポローニオス、2巻854行-898行。
- ^ アポロドーロス、1巻9・23。